インテリア

コロナで外でられないから断捨離や整理整頓をされている方が多いと聞きました。

僕の場合は日本のアトリエの引越しのため片付け、と言いたいところですがそもそも片付いてるため(ものが少ない)そんなたいそなことは何もありません。

インテリアに関して、よく質問をいただくのですが、インテリアは洋服のコーディネートと似ています。

一番気をつけたいのは心地よさ。

頑張って見た目だけを取り繕ってもくつろげなくては本末転倒です。心地よさ大事。まあこの歳になると衣食住すべてにおいて最優先は心地よさ、なのですが。

うちは狭いからとか、古いからという問題ではないと言うのも知りました。素敵に暮らせる人は、どんな条件下でも素敵に工夫して暮らせるのですから。

逆に言えば、どんなに素敵な暮らしを夢見て引っ越しても片付かない人もいるでしょう。

でも結局「情熱を持って生きること」が大きな鍵になると僕は思います。

自分が与えられた中で、どう気持ちよく暮らすかの工夫はあなた様次第でかなり広がると言うわけで。

クライアントやアシスタントとの雑談でもよく話すのですが、どう暮らしたいか、というビジョンをしっかり持って工夫しながらそれに自分が近づいていくことが大事だと思います。どんな人もなんとなく暮らしてても素敵には暮らせない、と言うこと。

少ない物で丁寧に暮らしたい方もいれば、豪華な住まいに貴族かよ、のように暮らしたい方もいらっしゃるでしょう。エスニックな雰囲気のアジアンなインテリアが好きな方もいれば、フランス風に、とかパリジャンのイメージで暮らしたい、とか、色々あると思います。実際、パリジャンのように暮らすとなれば、狭いアパートに水周りも貧弱なアパートで知恵を絞って暮らすことになるのですが。

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どんなテイストでもきっと正解。あなたがそれを望むなら。暮らしの何を優先するのか、も見極めが必要。

僕は、人が集まるような家、が好きなんです。だから最優先が人も自分も本当にくつろげるいいソファが置けること。

僕は不動産とかの所有欲が全くないため、常に「賃貸」です。ですから枠を変えることはできません。仕事柄家での撮影が多いので、衣食住を提案する立場としても、その箱に合わせてインテリアを変える、というのは若い頃してましたが今は全く。アトリエに今あるものをそのまま全部持って行きます。

だから今回もそのまま家具は移動するだけ。もともとヨーロッパ中を回って丁寧に選び抜いた家具ですから、大事にしています。

ここからがインテリアに具体的な話になるのですが、インテリアを変える際、片付けをする際、模様替えをする際、最もてきめんなのは「床」なんです。

どんな家具を変えるよりも、その空間を大きく一瞬で変えてしまうのが「床」つまり、ラグやカーペーットなどです。

畳だろうが板床だろうが大理石床だろうが同じこと。ラグやカーペットなど1枚で部屋の印象が驚くほど大きく変わります。実際は、ソファやテーブルなどの家具にはこだわっても、意外とラグはひかない、とかラグなどはそんなにいらないもの、シンプルがいいから敷物はいらない、と思われているようで勿体無い。そのシンプルな空間は単にエネルギーを失った空間、なのかもしれません。断捨離した後のその空間で心の底からくつろげるのか?よく自問することが大切です。断捨離した直後はスッキリして気持ちいいものでストレス発散にもなりますが、少し冷静に気をつけて欲しいと思います。その空間に、温かさはあるでしょうか。ある方が断捨離にハマり、ソファなど大物を潔く捨て、色々捨てまくり、挙句次は何を捨てようか、というようなことばかり考えるようになり、結局電球のカバーまで捨ててしまった方がいましたが、その部屋はシンプルに暮らすどころか「ひもじい」「寂しい」「くつろげない」空間と化していることに周りが気がついたそうです。

ラグやカーペットは、部屋の体温を一気にあげてくれます。幸せな空気が漂う感じ。

僕が使っていたのはベルギーから来たラグ達でした。もう5年以上の使用です。今回アトリエを移すにあたりそれらのみ、変えることにしました。だから新しいのをずっと探してますがまだ気に入ったものは見つかってはいないので買っていません。昔仕事でペルシャ絨毯のことを詳しく教えていただいたこともあり結構マニアックに見ることができるゆえ、なおさらちょっとやそっとじゃ買わない。

素敵に暮らしたい、と思っている方、また新生活でこれから人生を作って行く方もいらっしゃると思います。

自分が選んだ、素敵だなー、と思えるラグを大きさに関係なく、どこかにひいてみたりするのはおすすめです。本当に部屋にエネルギーが生まれるから。温かみが生まれるから。また今もう敷いてる、ってものを専門のクリーニングに出すのもすごくおすすめ。新品みたいになって帰ってきます。部屋の運気があがりそう。

それから、床にものを置かない、だけは徹底するとすごくいいですよー。後、時々の水拭き!なんか普段からワイパーみたいなので擦ってても表面触ってるだけで全然実は汚れてたりします。実際手で水拭きするとよーくわかります。

床にものを置かないは、持ち帰ったカバンや、雑誌とかなにやら気がついたら床に置くということが多いかもしれませんが、絶対に床にものを置いてはいけない。散らかる原因はまずそこだし、何より運気が下がるから、と僕はおばあちゃんに言われたのですが、かの米国の歌手、マドンナも「床にものを置かないこと」を徹底してるそうで。わかってらっしゃるーと言う感じ。

僕は引越ししてもまた東京はそれほど大きなマンションではない、普通の賃貸なのですが、空間のエネルギーをあげて、座り心地のいい椅子を置いて、人が集まってくるような、人がくつろげるようなアトリエにしよう。そう思っています。僕の人生において人と交わることがとにかく重要なのです。だからそうゆう暮らし方をしたいし、そうゆう部屋にしたい。

おしゃれは足元から、というように、インテリアも足元から。

 

暮らしは足元からなんです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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