パリに暮らしだしてもう10年。よく女性からパリのオサレについて聞かれるのだけど。
パリだからやっぱオサレの話かな確かに。ファッションの都だから。
パリに帰ったら、仕事モードの時はこんな感じ。仕事関係の人と会う時はやっぱり黒が多い僕。まるで鎧のように黒、って言うけど、実際は仕事に集中したいからいちいち考えるのめんどくさいから黒なのさごめん。
でね、プライベートになるとこんな感じ。
ほら、リラックス。
東京だと最近はいちいち着替えない。最近はなんかそのまま次の仕事に行ってしまう感じ。クライアントもいちいち気にしてない多分。どんなお店もそれで入れるし。それで止められるわけじゃないし。
でもヨーロッパはまだドレスコードが残ってたりするので、気が抜けない。
階級社会、って呼ばれるけど、それが悪いとは思っていない僕。
そこにはそこの伝統があると思うので。
特にパリは、見た目で一発に判断される街。
見た目で判断され、お店には入れないことも十分ありうるので。たかが見た目で損したくないので、やっぱりパリに帰る時はそれなりの格好はしようかと。トイレの前の席に案内されるのとかごめんだから。
昔から僕は、東京で出くわした方々から「前から歩いて来たけど、思わず道を開けないといけないのかと思った(迫力ありすぎる、という意味)」 とか、「結構怖い」(威圧感あるんだって)とか、散々な言われようだけど。正直、海外ではその怖さと迫力で、どんどん仕事も広がった感じが。ぶっちゃけアジア人が相手にされる、ってことが、まず最初の難関だというのは未だ事実。人類皆平等なんて、空のたわごと。現実は甘くない。
僕もそろそろいい歳頃だしもっと迫力あってもむしろいいのかも。
迫力のある人って、分析する専門家曰く、自己顕示欲が強くて、自分の思い通りに物事を進めたいタイプで、全力で避けたほうがいい、そうで。
くだらない。
それができないで世界でどう生きてくのさ?自己顕示欲強くて、自分の思い通りに物事を進めなくて、どう生きてくのさ?
僕は2020年はさらにもっと世界へ。
人の第一印象が数十秒で決まるなら、僕悪くない。
いいも悪いも、普通の人じゃないってことだから。それで避けるような人とそもそも関わってはいない。
もっと世界へ。
もっといけるはずだからと僕は飛ぶ。
僕のピントは、もうがっつり合っている。
オサレって、流行だの、自己表現だの、その人の内面を表すものというよりも、単純にその時の気分を表すものだと思う。その時の自分を演出する手段だと僕は思う。
その時の自分の気分を素直に表現できたら、それがパリのオサレだと思う。自然体。パリジェンヌのオサレ、とかって特集組んでる女性誌もそろそろ気づけって感じ。
弁護士やデザイナーなど裕福な人にあらかじめ現地のコーディネーター通じて声かけて日時指定してカメラマンのいるところに来てもらって街角のパリジェンヌ、とかもうほんとやめたほうがいい。古くさいから。そもそもパリジェンヌ、はいつも同じ格好をしてる。ブランド品などまず身につけてない買えるわけがないのだから。
毎日違うコーディネートのため、1ヶ月着回しコーデ特集とか、そもそもおかしい。気に入った服を毎日きてちゃダメなのだろうか。それが恥ずかしい?毎日違う格好をしろと?パリじゃ皆毎日同じ格好さ。それが普通だから誰も何も思わない。自分が気に入った服を徹底的に着てる。その上で、ドレスコードは心得ている。
もっとリアルな世界へ。オサレは夢物語じゃなくて、現実なんだから。
あなたを魅力的に魅せるコーディネートはそもそもそんな数はない。誰でもそう。そしてそんなにそもそも数もバリエーションもいらない。これが似合うコーディネート、が一つ二つあればいい。その素敵な格好、素敵な自分で週に何度過ごしてもいいのだから。
Paris が教えてくれたこと。