してません最近。日本にいる間は、常に仕事のことを考えたり、やっているためそんな余裕はなく。これはいかんと思いつつ、結局仕事に追われています。でもその仕事が楽しくて、しんどいけど、やりがい満載で、充実はしてます。

クライアントとの会話はこんな感じです。

「ジェイさんすいません、クレンジングですけど、今のオイルを使うとQVCの求める販売価格に対して原価が高すぎてオンエアができないのですが。オイルがめちゃ高いんです、原料の。オイルのランクを一つ落とすか、違うオイルとかでのご対応は考えられますか？」

「えー・・・オイル原料いくら？」「これこれです」「えー、高いー。でもいいオイルは高いのさ」「でも販売価格が原価より安いってうちできません。多分ジェイさん嫌がられるけど、販売価格をあげてもらうか、せめてオイルのランクを一つ下げてもらうかしないと。それでも工場はすごくいいオイルですって。元々のジェイさんの指定したオイルが良すぎるから」

「えー・・・」

「このままやと、うちもこれはもうどうしようもない感じで」

「えー・・・。いや」

「・・・・・。」

で結局、製造できないと言うことで販売自体を中止。妥協するくらいなら世に出なくていいです。サンプルを僕の無茶振りに従ってなんどもなんどもやり直しながら作ってくれた工場には申し訳ないけど。気長にやり直します。妥協はしません。

 

原価計算表を見ても、確かにびっくりするほど原価が高いのが僕の商品です。通常の化粧品は例えば五千円のものだと、原価五十円も全然しないで余裕で作れたりするのに（嘘？？とびっくりしないでください。通常の化粧品って原価安いんです、ほとんど水だから）僕の商品は原価がまさかの卸値を超えてしまうほどなんです。でもここまでするから、きっとお客様に届いた時に「おおお」と言ってもらえることがあるんだと思います。ちなみに化粧品ではなく、食品で僕の商品が実際、卸値よりも安い価格でQVCに出ることは過去にすでに何度か「あり」ます。その際はやる前からメーカー側の「赤字」がわかっています。当たり前ですが。これは今後も必ず「出てきます」TSVと言うビックイベントで。

そういえば、昔、日本で数百円のニベアクリームと、何万円もする高級ブランドのクリームがほとんど同じ成分だと話題になっていたようですね。僕も何度も質問を受けました。どう違うの？本当にほとんど同じなの？って。

原材料表記を見る限り、確かにほとんど同じです。だから僕も「うん同じ」と言うことは否定できません。ちなみにニベアクリームはヨーロッパだと一個、自動販売機でも１ユーロ程度（１５０円くらい）で売られています。百五十円のクリームと４万円だか５万円だかのクリームが同じような材料って、一般の方はびっくりされますが、商品開発してる人間から言わせてもらうと「そりゃそうだろう」です。一般市場で見る限り、値段の違いはあれど、そんな決定的に違うと言う製品はそうそうありませんから。ただニベアと高級クリームが原料はほぼ同じでも、実際の乳化方法とか製造段階での技術的なことはもちろん差があると思いますよ。またブランドイメージを維持するための経費や、広告宣伝費、人件費や研究費などが高級ブランドさんにはあるでしょうから、価格を決めるのは基本その企業様の自由であり、それで消費者様が納得して買ってるなら、誰もとやかく言うことではありません。

ちなみに百五十円で売れるクリームが悪いわけじゃ全然、ありません。僕はニベアクリームは極めて真っ当な価格だと思っています。適正価格、と言うのでしょうか。日本で買うと少し高いけど、それでも他のブランドに比べたら良心的な価格設定だと思います。ちなみに百五十円で売れるクリームの原価がいくらか、はこれでだいたい想像はつきますね。

化粧品が高い、のは「ま」「ぼ」「ろ」「し」以外の何者でもないくらいに思っておいて正解かも。通常価格が２万円超えるようなセットが、なぜか五千円くらいでセールされたりできるのは、５千円で売ってもまだ余裕で利益があるからなんでしょ？と見て正解かもしれません。

業界からの攻撃を避けるため念のため繰り返しますが、僕は一切それが悪いとは言ってません。企業にはそれぞれ考えがあるでしょうから。ただ、僕は個人的にそれが「嫌い」と言っています。これは個人の意見です。嫌いなんです。その業界の常識、とやらが。僕には非常識です。それだけ。だから僕になんとかして業界の常識をわからせようとしても無理ですよ。絶対わかるわけない男です。無駄な労力をどうぞ使わず、諦めてそっとしておいてくださいね。

さて、次は溜まっている質問回答させていただきますね。

 

あと、明日月曜日、午後１１時から、qvcテレビ生放送出演させていただきます。kami高麗です。久しぶりですね。

 

よろしくお願いします！