「ジェイさんが今欲しいものは何ですか?」
先日聞かれたけれど。
僕の場合は、いつも物じゃない。時間だったり、人だったり、経験だったり。
どこかのブランドの何々、という答えを期待されてることが読み取れたから、どうしようかと。ブランド品の何々で欲しいと思ってるものはない。うーん。
結局答えは「ゴッホの絵」
・・・・。
その会話を見事に終わらせちゃった。本当に欲しいものなんだけど僕。
うちのアシスタントを見てても、物欲ってすごくて。それを励みに頑張ってる感が溢れてるし。常にあれ欲しい、これ欲しいって言ってうるさいし。ディオールだセリーヌだとか言いながらそのくせしょーもないものをせっせと買って、実際本当に欲しいと言ってる大物、とやらを買えないでいるし。自分の誕生日、となると嬉々として僕に誕生日プレゼント全力で迫ってくるし。本人はすでに買ってもらうものを決めていて僕はお店に拉致されるように連れていかれて支払うだけなんだけどチーン。
でも楽しそうにしてるから、物欲が悪いとは全然思わない。ましてや若い頃って僕だってあれ買おう、これ買おう、とかそんな時期もあったし今考えたらストレスで買い物に走ってただけだけど。20代の話で、今更よくも覚えてないけど。覚えてなくて逆によかった凹むからぷぷ。
今日はちょっとブランドの話をついでに。
ブランド品で本当にきちんと作られてるのはわかりやすいのはエルメスとシャネルくらいなのかな。シャネルは耐久性にはこだわっていないけど。洋服も洗うことを前提に作っていないし。でも作りは確かでお見事。パンツのジップ以外はね。ジップは日本のYKKに勝るものは存在しない。ただし、ジップがYKKって書いてあるとテンション下がるという意見もわかる。エルメスも作りがさすがというか、とてもいい。と言えど一部のスタイリストさんたちが「一生もの!!」と騒ぐほど一生ものではないけど。何度か直してると、これ以上お直しはできない、と言われるから。エルメスの職人さんで日本のエルメスに修理のため赴任されていたマリーさんがフランスに戻ってしまう前は、彼女は僕のアトリエの一つ上の階に住まわれていて、お直しを今回は拒否られたことを伝えると彼女に「あれ、あのバッグあなたのだったの?もう縫うところがなかったから直せなくて返したのよー」と。スタイリストさんたちが「一生もの」と拝んでるあのバッグは一生ものではなく、一生ものにして「娘にも渡したい」なら部屋の棚の中に後生大事にしまって滅多に使わなければ一生ものになる、というだけ。そんなの全くおかしな話だと思うけど。えらいのは自分ではなくバッグかよ、みたいな。
イタリアのブランドだと例えば生産はほとんど実は中国で作らせて、ブランドタグをつけない未完成の状態でイタリアに輸入して(未完成だと、材料扱いで、これで関税がうんと低くなるから)イタリアの工場でブランドタグをつけて(これで最終加工地がイタリアになるため)メイドインイタリーの刻印を押していたりするところもいくつかあり。イタリアの工場と言っても僕が見たのは中国人街で従業員はほぼ中国人、だったりしたけど。つまりメイドインイタリーと言いながらほとんど中国で作らせて、イタリアに移住した中国人がイタリアで最終仕上げてそれを中国の人が「メイドインイタリー」と信じてヨーロッパのブランド品せっせと買っている、と言う構図。ブランドビジネスはそこで成り立つわけ。
中国の人の購買力はご存知すごくて、でも中国の人は中国製、を好まないため、ブランドも必死でメイドインイタリーにするためにこのようなカラクリを生み出したわけで。
工場によっては中国製、が悪いわけじゃ全然なくて。中国の人は手先が器用、つまり業界で手が綺麗、と言われるのは事実だったりして、細やかな刺繍や素晴らしい技術を古来から持っているから。芸術的な作品も中国は多く素晴らしい。
その一方でよくない工場もあるわけで。だからどこ製、が問題ではなく、どの工場なのか、がすごく重要。
僕のブランドの商品は、例えばコスメラインであれば原料はフランス、イギリス、日本などが多く、それを使用して韓国か日本のどちらかで生産されているけど、それはもっとも適した工場はどこ?で選ぶから。どこで作ると安い、とかじゃなくて、例えば「包摂形式を知ってる、できる最高の工場はどこ?」と言うように。そこから探す。一番いいところを狙ってアイテムごとに工場が決まるわけで。僕の商品は相当な技術と設備があるところでないと作れない。
常に最高のクオリティを出し続けることがブランドがブランドたる理由だと僕は思っている。
だからちゃんとしたブランドにときめくことは絶対ありだと思う。あるブランドのPRの方が「ブランドなんて名前だけ」とか言う人は、多分実際ブランド品は買えないから嫉妬しているのか、ブランド品とはなんぞやを知らない人が言うセリフ、と以前、おっしゃっていたけど。言い方はきついけど気持ちはわかる。いいクオリティを保つ努力は並みじゃない。また実際いいものは「いい」全然違うから。
何れにしても、人様にときめき、を与えられるようなブランドはブランドな訳で。
J.avec toiからはこの12月に香水もいよいよ発売になるけれど。今後コスメだけじゃなく人様がときめくような商品を作り続けたいと僕も思う。他のブランドとのコラボも楽しいし。他ブランドで信用できるところがなければ僕の別のブランド avec J (インジュブ)や今後もうすぐ出てくるJ.xx(名前はまだ秘密)とのコラボでもいいし。
物欲はある意味生きるエネルギーだと誰かが言ったけど。
いい商品をちょっと無理してでも手に入れて大事にしながら手入れをし、自分の歴史を刻むこと。それがいいかなと僕は思う。
自分のお気に入りに囲まれて、自分らしく生きられるように。それ一番。無駄は一切いらないけど、そうかと言って自分らしい贅沢を諦めるつもりはないから、僕を流行りの薄っぺらなミニマリストとは呼ばないで。
ブランドを仕掛ける側に心があれば。そのクリエイションで人々の心がときめくって素直に僕はすごいと思う。その楽しさは、いいねしたくなる。
だったら、物欲万歳。
僕は今やっとそう思うかな。「欲」とつくものに対してえてするとネガティブに捉えてしまうから普通。
さて、いくつかのインスタからの質問お返事を。
1衣装の襟ぐりは光に反射するタイプ? いえいえ、普通の薄手のニット素材です。
2 漢方薬、kami高麗で調子いいからやめてもいい?
はい、やめてもいいと思います。漢方薬は別に絶対飲まないといけない類のお薬ではないはずなので、ご自身の体調に合わせて、でいいと思います。
3 1本15グラムくらい?
はい、全部で45mlとなる感じです。通常このクラスのこだわった日焼け止めは市場ではご存知、30mlで1万円超えで売られていますが「そんなもん誰が買えるんじゃ」ということで量を増やし、さらに1万円から大きく下回る価格で設定しています。メーカーにとっては売っても売っても、というパターンですが日焼け止めは特にお客様がずっとリピートしてくださるであろうアイテムなので、それを見越してかけてみようと言うことに。
僕だとめっちゃめっちゃ塗るので3本でも1ヶ月と数日ですが、メーカー推奨量だと1ヶ月半から2ヶ月、持つ設定です。原価をしっかりかけて作らせたため、決して安物の日焼け止めではありませんが、この本数でこの価格だったらまあ、ちょっと頑張れるか、と言うデビュー価格で登場すると思います。
4 先行販売はされますか?オンエア中仕事で買えないかも
TSVではなく朝9時からの通常ショー1回だけ、なため、先行販売なし、です。ただし、ご心配なく。ショーの時間外でも買えます。0時を回った時点で、システムにアップされるため、何時でもその日は注文が0時からすでに可能になります。また延期された分、またイベントデーなため、どえらい量を準備してるので、おそらくたくさんのお客様に届くようになっています。
そうかと言って、0時から電話をかけられると実際のオンエアの際、全く盛り上がらない 笑笑 と言うことになるので、僕としてはオンエア時間で買ってください、と言う気持ちですけど。
繰り返しますが、7月あたりでTSVでミザエルは必ず、出てきます。だから焦って必要以上のセット買いをする必要はないので7月から逆算して必要数だけ、確保されてくださいね。7月までにもデビューショーのあと、最低もう1回2回程度は通常ショーのオンエアも入っています。パニック買いされなくて大丈夫です。デビューショー価格は相当お得ですが、何と言ってもTSVの価格は破格なので、少しでもさらにお安く、と言う場合は7月TSVです。
qvc的にはTSVが実はあるんだよ、の告知をしてしまうとデビューショーでのまとめ買いが減るので「告知はやめてくれ」と言う感じなのかもしれませんが 笑笑 もう言ってしまいました。あとで注意されたらここ削除になるので、削除されないうちにお客様このブログ読んで読んでー。
5 フェイスパウダー作って。
はい、作ってますよー。パウダーはもちろん全て天然のミネラル成分でと言う方向になると思います。ジェイトワの美白ラインになると思うので、相当量のビタミンCも期待していてください。
6 入浴前に洗顔もすますが、ネットで浴室を出る前に化粧水しろと読んだ、理由はすごい勢いで乾燥が始まるから、とあった。ドゥゼムでクレンジングしてるから乾燥を感じないので、着替えてからつけてるけど、それで大丈夫?
はい、それで大丈夫です。全然。そのすごい勢いで乾燥が始まる、と言うのは一般的なクレンジングを使った場合です。当たり前だけどそれだとものすごい勢いで乾燥が始まっています。それは事実。
でも一滴の界面活性剤をも含まないドゥゼムをお使いなら、全くそんなの始まる「わけがない」ので大丈夫。
界面活性剤は乗っかるとそれがアミノ酸系だろうが石油系だろうが、絶対に水ですすげません。肌の上に残り、数日間は肌のバリアゾーンの皮脂を界面活性剤の強い力で溶かしてゆくイメージです。つまり乾燥が避けられません。
だからと言って、すぐに化粧水つけろ、といえど、その化粧水にもバリバリ界面活性剤は一般的なものだったら含まれているため、そんなもの急いでつけても全く意味のない行為、なのです。むしろ界面活性剤を重ねてる。努力しながら乾燥を自ら招き、乾燥との戦いが始まるわけですね。化粧した水なんてつけない方がまし。ただの水、の方が100倍マシだと僕は思います。
7 qvcで好きなゲストさん、仲のいいゲストさんはいますか?
えー、僕はqvcの嫌われ者です 笑笑
でも普通にお声をかけていただけるゲストさんは何人かいらっしゃいますよー。ナチさんとか、りかさんとか、小嶋さんとかよくスタジオでお目にかかりますが、みなさん普通に話してくれる感じ。
僕は、qvcからもやっぱり、妬みがすごいとよく言われるのですが、はっきり言って僕がqvcで得してることなんて特にないんですけどね。実情を知らない人はおそらく売れてる人みたいな目で見てるんだろうけど。売れてたって対して儲からないのがqvcでの仕事ってこと、わかってほしい。しかも売れてる人は売れなくなったらバッサリと切捨てですよ。僕はそう、いつか切り捨てられる人、なんです。
これらの状況の中で必死でもの作りに情熱燃やして必死で踏ん張ってる人間に対して妬み嫉みなんてお門違い。
僕なんか相手にしてる暇あったら自社商品のクオリティあげればいいのに。自分たちが売れたら文句ないんでしょ?よっぽどお金が好きなんだね。僕全くほんと興味ないからどうぞ売って売って。でも自分たちが売れない理由を僕にするなボケええええ。(最近ハマってるアニメキャラぷぷ)

欲しいもの、人それぞれだろうけど。
いずれにしてもときめきや楽しさのある、健全なる欲でありたいと僕は思う。あったかいやつ。