アパレルの会社から相談があって、在庫の。
僕はアパレル専門じゃないので在庫処分の全くそんなルートも人脈もないのですが。
話を聞くとコロナの影響でアパレルが今大変だとか。
そこで「それって本当にコロナの影響なの?」と突っ込んだ僕。
毎年聞くけど、大変大変って。
だったら変えればいいのに。アパレル業界は全然変わっていないように側からは見えます。
そもそもアパレルは半分が売れ残りの設定で作ってるそうです。半分売れたらオッケー、儲けが出ます、というスタンス。食品業界ではありえません。食品業界では返品されるとそれがダイレクトに響くんですから。全くそんな余裕持って値段をつけてないのです。
半分売れなくても、全然大丈夫、っていう値段設定自体がそもそもおかしいと僕は思います。だから売れないんじゃない???消費者だってバカじゃないんですから。
業界の常識としてそうゆう風に定価設定をずっとやってるから時代にどんどん合わなくなっているのだと思います。
低価格のユニクロと、じゃあ質がそんなに違うか、と言われたら「グウのねも出ない」わけですね。だから、一流ブランドと、低価格路線のユニクロと、どちらかになってしまって、中途パンパなブランドは生き残れないだけ。今はユニクロも高い、と言われるような時代です。
環境問題もあるし、いい加減どこかでアパレル業界も気がつけばいいのに。もう昔のバブル期のやり方じゃ通用しない世の中だってこと。
過剰生産で在庫の処分のために定価を高くして消費者に余剰過剰在庫処分の分までしれっと最初から負担させるのってほんとどうよ?という感じ。コロナでその予定の半分売れたら利益出ますオッケー、という半分も売れなかったからいよいよやばいって、どうなんだろう。最初から売れ残り対策分をのせないでちゃんとその半分の価格で売っていたらちゃんと売れた商品かもしれないのに。
あくまで僕はアパレル専門ではないので、1消費者としてこうゆう風に思ってるだけ、で実際アパレル全体がそうかと言われると僕の知る限り多分そうじゃない?ということになりますが。
だから僕は「全くお力にはなれません」としか言いようがなくて。
在庫処分先なんて僕が考えられるわけもない。
それより、これからのアパレルを変えていきたい。変えないといけない時代だと感じるから、力を貸してくれ、知恵を貸してくれ、って言われたら話に乗ります。
半分売れ残りを見越して、それでも儲けが出るように、の価格設定してるのが常識と言われる業界を、変える、という気持ちがあるなら話に乗るけど。
今のアパレルを見てると、どうもそこは譲らないようで。若い世代の指導者が必要だと思う。バブル期を忘れられない上司だともはや沈むしかないようです。
ところで新作がそんなに必要なのかな???洋服って。
別に去年のコレクションでも、買う方としては別にそんなぜんぜん気にしないのだけど、質と価格がバランス取れていれば、ね。全然問題ない。素敵な服は、素敵なんです新作じゃなくても。
売れ残りは在庫の倉庫代がかかって仕方ないからとっとと処分したいって。それ、作った工場の人はどんな気持ちだろうか。機械的に大量に安い値段で作らされ、挙句新品で捨てられる服。環境問題は「流行」じゃないし、ファッションじゃない。それなのに呆れたことにファッション雑誌ではエコだのサステナビリティだのなんだのって、カッコだけ。体裁だけ。本気のようには全く思えないし。
もっと業界は本気で取り組まないとダメだと思います。まあ、全く僕の専門ではないので関係ないっちゃ関係ないのですが。
丁寧に作られたいい服を、適正価格できちんと責任を持って最後まで販売すること。半分売れたら実はそれで利益は出るから姿勢で売るなんてほんと時代遅れ&消費者をバカにしてる。
アパレル業界はこの当たり前ができてないってことに、気がついて欲しい。
だからきっとアパレルが廃れてるんですよ。コロナだけのせいにしないで。
アパレルがやばいっていうのはコロナの随分前、何年も前から毎年言われてること。
僕がqvcでアパレルをプロデュースすることはないです。
リクエストは時々いただくのですが。
僕は愛情を持ってきちんと作られた服が着たいんです。ちゃんとケアしながら、何年も何年も。その服に袖を通すたびに心が満たされるような着心地の良さと、美しさが欲しい。
ハンガーにかかっているだけでそのたたずまいすら美しいような服。何年も着込むうちにどんどんその「顔」が僕の顔になるような。一目で、あ、ジェイさんの服だな、ってわかるくらい。
洋服を丁寧に扱うこと。
アパレル業界は、僕なんかに連絡してくる前に、そこをまず見直すべきだと思います。
写真は僕のクローゼット、どれも10年そこそこや10年以上着てるものばかりです。これからさらに10年くらいお世話になるのかも。
新作じゃないけど、毎年誰かに「素敵!」と褒められてはや10年。
新作が出たら色あせて見える洋服なんて僕はいりません。毎年毎年、袖を通すたびにやっぱり買ってよかったなー、大事にずっと着たいなって洋服が欲しいんです。
アパレル業界は、本気で考え直す時期だと思いますよー。