キッチンで夜な夜な僕が作ってるのは僕のJ’s おから美人で浅漬け。
僕はきゅうりオンリーなんです。オンエアでも言ってるけど、ほんときゅうりの浅漬けで大満足。ナスはどうやってもうまく漬かりません。
これ、いい乳酸菌なんです。しかもおからもすごく綺麗ないいもので、ぬか床の臭みや手入れは一切、いらないため楽々。
10日間ほど使えますが、塩気はだんだん、薄れて来るのでもっと濃い味にという場合は野菜に軽く塩をかけて突っ込んでおけばいいです。もともと強い塩気には設定していません。漬物はやっぱり塩分が気になるので。また野菜本来の旨味と、発酵の旨みのバランスではこの塩加減が最適です。お好みでもちろん、も少し塩、でもかまいません。お家で自家製の浅漬け、贅沢ですね。
そうだ、キッチンのお話を。
キッチンは、ものが出ていない状態がいい、という方と、キッチンは色々と見せる収納がいい、という場合に分かれますが、どちらも正解。
その方の好みだと思うのです。僕はキッチンは仕事上、常に「なにも出ていない。ない」状態でキープしています。撮影や試作になると一気に散らかるからです。おそらくほとんどの料理研究家はこのタイプなんじゃないかな?と勝手に想像しています。作業が終わったら全部閉まって、なにもない状態。
でも、温かみは全くありません。ショールームみたいとよく言われます。僕は小さくても温かみのある、機能的なキッチンも大好きです。料理の仕事をしていなければきっとそういうキッチンに、鍋や道具を全て見せる収納で落ち着いたと思います。
随分以前、qvcの生放送でホテルに泊まった際、そのホテルでテレビがあって、ある番組を見ていました。田舎から上京してきた若い女の子が、夢を追いかける、みたいな。その子のお家にアナウンサーが様子見がてらご飯を食べに行ったんですね。とても小さな、可愛い部屋でした。キッチンも学生の一人暮らし用の感じですが、工夫して使いやすいようにしてらして。とても魅力的な女の子でした。工夫しながら、手際よく、料理をしていて。オムライスかなんかを作って、そのあとラーメンまで作って。手作りの焼き豚か何かものせて。
素敵でした。一生懸命、予算なども考えながら、きちんと暮らしてるその女の子で、とにかく素敵な女の子。頑張ってー、と応援したくなるような。
キッチンは、その広さや設備じゃなくて、使う人次第。大きなキッチンがあれば私料理する、というタイプは絶対ダメです。料理する人は、どんなキッチンでもするんです。
だしの効いた味噌汁と炊きたてのご飯。自分でつけた自家製の浅漬けがあれば、主菜は軽く焼いたお肉で。
あれこれと色々品数多く料理するよりも、僕は丁寧にだしがとられた味噌汁を飲んでる方がいいです。
「漬物は自分で漬けてます」
あの店の何々が美味しいとか、それ食べるならあそこじゃなきゃとか、あそこの何々が有名だとか言ってるよりも100倍素敵です。
だしの効いたお味噌汁と、自家製の浅漬け。
日本にいてよかったー、と思うこと、暮らしの大事の一つです。