空気を読まず優勝しましたすいません

今回韓国に出張したのは、大きな高麗人参祭りが開催されたからなんですね。

規模も大きくて、すごく盛り上がってました。そこに僕のkami高麗を大好きだと言って飲んでくれている韓国の元ミスコリアで女優であるホンさんと共に、行ったのです。

でですね、ここでいきなりのハプニングというか、ちょうど僕たちがついた頃に、高麗人参の薄皮向き競争、みたいなのが開かれていて。賞品もいいのでみんな参加者はもろマジなんですね。気合入りまくり。高麗人参の薄皮は竹製のナイフのようなものを使って剥くのですが当然僕は剥いたことがありません。

で何を間違えたのか、いきなり農協の人たちが僕に出ろ、とか言い出して。飛び入り参加で僕もミザエルもホンさんも登録されてしまい。

うそやん。

僕がそのとき「マジかよ」と思ったのは3つの理由から。

1 ステージが晴天プラス一番紫外線の強い時間帯で、直射日光燦々とモロ、ふりそそく場所で、そんなとこで座って剥いてられるか、とてもじゃないけど僕の肌へのダメージが半端ない。絶対そんなとこでいたくない。

2 負けたら微妙やん。仮にもテレビでて、料理まで教えてるようなプロやで。高麗人参の皮むきなんてやったことはないけど、でも一般の人に混じって「皮むき」に参加して負けたらさ、日本からのクライアントも来てる手前、微妙やん。

3 ってことはマジ本気で勝ちに行けってことやん。でもさ、この日韓の政治的情勢の中で日本から来た人間が優勝って微妙やん。しかもこの数の聴衆の前で!!(会場にはすでにたくさんの人が見物のため集まっていた)でも出るからには当然優勝せなんだら格好がつかんわなどうしよ。

でアレヨアレヨという間にそのコンテストが始まり、僕は大声でステージから呼ばれ。すでにたくさんの参加者がずらっと並んで座って準備してて。父親に寄り添って手伝いを張り切る子供までいるし。

マジかよーっとステージに上がり。しかも僕センター、しかも一番前の列。

マジかよー・・・・・。

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ここで僕の頭の中。

1 よし、僕もプロやでここは笑顔で乗り切れ。少なくとも20分は直射日光に耐えられる肌。それ以上は湿疹がで出すから、20分経ったら問答無用でステージ降りるぞ。B-89飲んでるしやるしかない。

って、優勝のこととかはもはや全く考えず。そんな余裕もなく。日光どうにかしてくれ(心の叫び)でも笑顔は欠かすな僕はプロやで人様の前やで(心の叫び)

で、スタート。司会者がやたらと韓国語で僕の名前を呼びながらなんか言ってる。(後で聞いたら、日本から来た有名なシェフ、だったマジかよ)

僕はとにかく早く終わらせたくて、用意された3本を竹で凄まじい速さで剥きあげ「はい終わった!」と手をあげるがしかし、それは早剥き競争ではないため(綺麗に時間内に3本を剥きあげること。薄皮だけを綺麗に剥いて人参を剥いてはいけない)僕は終わったのに、そのままステージを降りることは許されず。審査員が何人もいたけれど「マジかよもう剥いたのかよ」みたいな感じで僕の剥いたものをチェック。なんか言ったけど僕は韓国語はわからず。そのまま時間最後まで直射日光の餌食になれという現実はわかったマジかよ。

ちなみにスタート時の僕はこんな感じ。紫外線強すぎ助けてーの心の叫びが聞こえるような。

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参加者は、高校生グループ(すごい気合を入れて盛り上がってた男子たち)主婦、おじさん、お父さんにその子供、など様々。隣で同じくシェフであるミザエルがまだ1本目を剥いてる中僕は3本を終わったのです。どんだけ日光から逃げたかったかはご想像に固くないはず。

で、なんとかコンテストが終わり僕はテント下に逃げ込み。なんか、みんな時間内に3本剥けなくて、途中で時間が2分延長されたみたい。どうりでいつ終わるんんじゃーって思ったわけやな。

そこからは良さげに剥いた人参、番号入りの籠たちが審査員たちにより回収され、審査委員が賞を決める感じで。僕のがピックアップされたのは、ミザエルが見ました。僕のが回収された!と喜ぶミザエル。

いよいよ結果発表。最初に呼ばれた、奮闘賞(後で知った賞)にはあの高校生グループのうちの一人が。ものすごい喜びようでとにかく楽しい男の子たちみんなで大盛り上がり。本当に商品が欲しかったみたいなのが伝わってくる。みんなで飛び上がって喜んでる。

で、3位、2位、みたいに発表され。その度に喜びの叫び声と、大喜びでステージに上がってく人。賞状と景品を授与され、ステージを降りて。

て、この時点で僕は韓国語はわからないため、1位までのが終わったと思ってたのですね。そしたらグランプリ優勝者は最後の最後だったみたいで。

最後にみんなが超マジで期待してる空気が会場を包み、僕にも伝わる中、優勝者の名前が呼ばれるな、という空気感になり。

その時、僕は一瞬で悟ったのです。やばい、僕これ優勝するマジかよ、と。

案の定、僕の名前が呼ばれ。

僕は「えええええええ〜!!!」これは本気の、僕のええええええ!!!

いやいやまずいやろ、どんだけ韓国の人たちがこのコンテスト楽しみに、かつ真剣に挑んでるか考えたら(実際目の前でみててすごくそれは感じた)日本から来た僕がグランプリとったらあかんやろー。空気読めーこれはあか〜ん。

あああああすいません韓国のみなさんスイマセーン。

と日光降り注ぐステージへ上げられ。豪華な賞状と、重くて大きな賞品を渡され。目の前の聴衆の人たちの微妙な空気感が痛い痛い。

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これはあか〜ん。マジかよちーん 汗

いや、日本から来た人がとったらあかんやろ的な。審査員が僕が剥いたのを高々とみんなに見せてみんな納得した感じではあったけど。それでも微妙すぎこの空気感マジかよ。

ほんとすいませーんマジかよー。

僕の冷や汗とは裏腹に、日本から一緒に来た僕のクライアントさんたちと、ミザエルは大喜び。

いやいや違うー。でもステージ上やし、こうなったらもう笑うしかないー。

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久しぶりに冷や汗かいたわー。

ステージを降りたら、クライアントさんが来て。もう大会の途中経過のチェック時で審査員たちが僕の仕上げたのをみて、会場で座って見ていたクライアントさんたちのところにそのうちの一人が来て韓国語を話す僕のクライアントに「やっぱり彼は全然違う。彼がきっと優勝するよー」って言っていたそうで。

だから途中で奇声を上げて大喜びで僕を応援してたわけね。なんでそんなに盛り上がっとるんぢゃ、と思ったんさ。

やーごめんなさい!!!

これってきっと、アマチュアのボクシングの試合にプロのボクサーが参加したのと同じことやん。

やーないわ空気読め自分。

で、関係者とさらに記念撮影までマジかよ。まだこの目の前にたくさんの韓国の方たちが座ってるのに。

 

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ほんと今回はすいませんでした。でもそれよりも、本当にありがとうございました。

みなさん、ありがとうございました!!!

 

僕は感謝の気持ちでいっぱいでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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