J.avec toi

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今日は少しお話をさせてください。J.avec toiが誕生したのは、去年です。その誕生には、僕の親友であった大切なパベルの死、が関係しています。僕がQVCでのTSVの一日5回のショーをこなした後、その足でプラハのアトリエへと戻りました。戻るべきではなかったのですが。長時間のフライトと、連日のショーの疲労で、僕はかなり肉体のエネルギーも精神的にも弱ってたのだと思います。その時に、あの悲しいことになってしまいました。20代半ばの若さで、さっと消えてしまったパベル。パベルの亡骸は検視にかけられ警察病院からかえしてもらえず、僕がどんなに検視したって医学的にわかるわけがないだろうと主張したのに、聞き入れてももらえず。案の定、医学的に解析ができず、原因がわからないとずっと警察病院に。プラハにはロシア人がたくさん住んでいます。パベルの友達みんなでロシア大使館、領事館、掛け合えるところ全部あたり、必死でした。でもロシアの対応はひどいもので。

僕は日本での生放送が迫っていたため、どうしても飛行機に乗らなくてはならず。

泣きながら飛び乗りました。

パベルを亡くしたのは僕のせいだと自分を責め、しばらく休もうか仕事は無理、もしくはもう仕事も全部やめようかなぁと思った僕を空港に向かわせたのは、生前パベルが僕を世界一強い男。僕がパベルの自慢と親や友達みんなに言っていたことを聞いたからです。

どんなことがあっても、僕の歩みを止めてはいけない。食らいつくように飛行機に。

パベルが生きていた時に話をしていた「必ず僕が使える、本当の意味でのコスメを作る」と言っていた約束を守ろうと思いました。パベルは生前、僕の肌を「ベイビースキン」と言ってよく触っていたのです。僕の肌が20代の彼らの肌よりも若いと、手とかさすりながらいつもよく褒めてくれました。どうしたらこんなになるんだと。僕が化粧品の真実の話をしてると頷きながら驚きながらそうなんだそうなんだ、と聞いてくれていました。

J.avec toiの誕生は平坦ではありませんでした。様々な奇跡というような出会いや人様の助けがあり、去年の発売に漕ぎ着いたのです。途中で一番悲しかったのは、僕側の人間が「こんなんじゃダメでしょ、コンセプトからパッケージから見直さないと」と言った時でした。「売れる商品を作るには、リサーチやマーケティングをしっかりして、ベンチマーク(真似する)ブランドを決めて、売れているそれに似せて商品を作ってこそ売れる」と説明をうけました。

そもそも「売れる」商品を作ろうなんざサラサラ思ってなかった僕には、ましてや普段様々な企業の「マーケティング」部門を「ディレクション」する仕事を長年こなしてる僕に対してそう言い放たれた時の衝撃は、また、僕に対して、他で売れてるブランドと似た感じにしてかないとダメ、というその考え方が衝撃で、怒りとかではなく落胆でした。なんだ、僕がチームだと思ってた人たちが実際は僕がやってることに対してそう思ってるのか、と切なくも感じました。好きな人たちからそう言われるのは辛いものです。でも、そこでさらに火がつきました。

僕がその時答えたのは、コンセプトもブランドイメージも全く変えるつもりはない。J.avec toiが僕のブランドだからこそいつもに増して他の人の意見は聞かない、何も変えるつもりはない。それより僕の商品を真に理解する努力を。と伝えました。偉そうですよね?すごいやな人です僕。あえて堂々と迷いなく言い切りました。

僕は裸の王様万歳、と思ったのです。僕の信じるコンセプトと商品で、きちんと売れるところを見せてやる、とも思ったのです。売れるものを作るつもりじゃなかったけれど、そうまで言われるのなら、見せてやるー、という意地でした。

僕のブランドを作り商品在庫を抱えるメーカーさんにも死活問題になりますから、意地を通す前に冷静になるべし、失敗はできないぞと重々承知でしたが、あえて僕は今まで通り、絶対何も曲げません、僕には何も聞こえませんけど、の姿勢を貫いたのです。ここで僕が1ミリでも譲ったりブレたら、多分全く違う商品と全く違うその結果が出ると感じました。周りが迷っても、僕は1ミリとも迷うことは今までもこれからもないのです。

でもそのあとのうちのチームの対応がすごく早かったんです。すぐに状況も僕の怒りも理解し、ニュアンスや状況理解に行き違いがあったことも理解し、素早い大人の対応を見せてくれました。全てがパベルに約束したあのJ.avec toi、の形でのスタートに皆が力を合わせ、ぐんぐんと引っ張って行ってくれました。うちのチームはみんなプロですがから、また付き合いが長く僕の厄介な性格も理解してたため、うまく扱い切ったんだと思います。おかげでチームに対する僕の信頼度もさらに高まりました。うん、やっぱりこのチーム大丈夫。ありがたいなと。きっと僕のチームの力を再確認するためにも、またさらなる結束力をつけるためにもそのゴタゴタが必要だったのかもしれませんね。

そして蓋を開けてみたら、うれしいことに1時間のショーが途中売り切れでできなくなるほどの、また生産が追いつかないほどの完売の嵐で。やっぱり間違ってなかったと。

このことはパベルにも夢の中で随時報告してました。

もう少しジェイも言葉を選んで相手に話せば?とか、ジェイらしいよね、とか、そこまで相手の顔を潰すようなこと言わなくていいんじゃない?とか。全否定かよー、とか。

色々言われてた気がします。目覚めてからも、ボー、っとしながら、うーん、やっぱり僕って、怒ったら即答型だわー、うまく大人の対応とかしないわー。と思ったり。

で、なぜジェイトワが白かというと。最初ピンクだったんです。イメージカラー。大人ピンク。でも仕上がってみたら、違った。なんか違うな、と。

子供はピュアな心で物事に接します。僕はそれを再現したかった。

少年の心を持ったおっさんが作るブランドだから。大人にはなれないおっさんだけど、普通の大人以上に知識と経験があり、でも心は少年の心で「純粋」にひたすらいいものを作ろうとしてると色で表現するなら「白」だと思ったのです。

ジェイトワの白は実は、その純粋さを表現させてます。またロゴは女性っぽくはなりすぎず、でもおしゃれ、にこだわってデザインしてもらいました。どこかに男、を匂わせたかったのです。僕らしいなと思って。

そうです。僕は自分の全てを重ねて誕生させたブランドが、J.avec toiなんです。

今まで、成分とかの話はしてたのですが、ブランドの背景を語ることがなかったので、今日は話そうと思いました。

そして、最後に。どうぞ、ご覧ください。

本来、まだ発売前なので、見せてはいけないものです。でも、怒られたら削除します。

皆様にはいち早くと思って。

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今年夏に発売になる僕の全てをかけた化粧水、PAVEL です。

化粧水にパベルと、パベルの名前をつけたのは、それにふさわしい商品だから。

このデザインが誕生した時、僕は一人で泣きました。こんなにまだ涙が残ってたんだと思いました。今これみててもぐすん、ときます。こんなんで普通にオンエアできるんだろうか。できるんですね、これが。プロだわー僕。

この一本は、今はなき僕の大切な友達パベルと、その彼の優しさを受けるにふさわしい日本の皆様に捧げます。

心からの感謝と、愛をこめて。

 

J.ノリツグ パベル ホルスト

 

 

 

 

 

 

 

 

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