野獣ジェイクの観察日記

ジェイクが元気かとご質問いただきました。ありがとうございます。

懐かしいなぁ。野獣ジェイクの観察日記。僕の昔のブログ(全てデーターが破壊されてしまった)からずっと読んでくださってた方ですね、覚えててくださるなんて。

僕も書くのが大好きだった野獣ジェイクの観察日記。全部消えてしまったこと、本当に残念です。

なんじゃそりゃ、と言う方のために。ジェイクは、僕のロシア人の元妻、エカの弟で、事情があり、ロシア人だけれど、アメリカで育ちました。で、僕がエカと結婚してた当時、日本に来て、最初は日本にも慣れず、新しい家族(父親が横浜で再婚し、すでに子供もいた)とも合わないストレスからか、彼の若さもあって、義理の兄であった僕と喧嘩しながらもだんだん慣れてゆくその野獣の姿を僕は、観察日記として書いてたので。あまりに面白いんであの男。ジェイクはガタイもよくて、女性にとてもモテるイケメンだったのですが、どこか抜けていてやることが時々本当に謎だったのです、え?そう来たか、とか、え?そこ???そこがツボ??とか、なんでそこがツボなん???みたいなことがたくさんあって。

今ジェイクは元気だと思います。僕の身勝手で、ジェイクをロンドンへ行かせたので。エカと離婚した後、ジェイクが僕と暮らしたいと言った時、僕は彼のことを思い、断った挙句ロンドンへ強制的に行かせてしまいましたが、彼は最後まで「何が幸せかは自分で決める。ジェイが決めることじゃない」と言い張り、僕の元を離れようとはしなかったのですが。今考えても少し切ないです。

今になって思えば、彼が正しかったのです。僕が決めることではなかった。その時の彼一番の望みを僕が勝手にいい悪いを判断し、ジェイクの将来のために、なんて思いながら、実際は彼の手に入れたかった将来を壊しただけかもしれません。かもじゃなくて、そうです。

当時の僕は、新しい野望に燃えていました。初めての小説を出版したり、新しい形の料理本を出版したりして、次の目標に向かって僕自身が大きく動いてる時だったのです。

ジェイクのことをお問い合わせいただいて、久しぶりに今日、当時の写真を振り返りながら、この当時の僕を振り返って見ました。写真を載せときますが、写真はジェイクではありません。でもドンピシャこの当時。そういえばジェイクと撮った写真はほんの数枚。当時はそれほど携帯で写真、という時代でもなかったのですね。なんかすごく時代を感じる。

この当時、僕の小説を担当してくれた素敵な編集者と出会ったことも思い出しながら。

僕の書いた初めての小説の冒頭文が確か

愛して欲しいとやつはいう。

愛してやるよと僕はいう。

愛を欲しがるその前に、本気で僕を愛して欲しい。

ほんとの愛を欲しがる僕を

君は本気で愛せるの?

foodlovers

おいしい人生、いただきます。

 

でした。残念ながらその小説は出版社が発売後3ヶ月で潰れ、書店などには流通してません。当時発売されたLove in cookの料理本の方も、同じ出版社だったので、それももうなし。そのデーターを、会社が潰れるとわかった当時の編集者が体を張って守ってくれ僕に渡してくれたのです。どこか次に、と。

もともと、大手の出版社から発売の予定で進んでいたものを「タイトルは日本語じゃないと売れないから変更を」という要求がこだわり隊長の僕にはどうしても飲めず、それなら、と映画化まで約束してくれた小さな出版社(ヒットした映画を過去に作っている)に移してしまったのは僕です。版元が潰れた時、それでも僕は結局、移すんじゃなかった、とは思いませんでしたけどね。

ジェイクのことで色々思い出しました。

みんなみんな、ありがとうございますという気持ちで僕は今、いっぱいです。

そして、ごめんねジェイク。でも後悔なんかしてないよ。

僕の人生に、迷いはない。

僕は今も、あの当時のまま生きてます。

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