プラハです。この先を曲がったところが、パベルのアパートがありました。僕はこの道を何度通っただろう。その当時はまさかこんなことになるなんて微塵も思ってなかったけれど。嬉々として早足でパベルのアパートに遊びに行っていた僕を覚えてます。
プラハは、新年は一日しか休みがないので、それほど盛り上がりはありません。クリスマスがその反面、ものすごい盛り上がります。新年を迎える際は、夜中のあの花火で盛り上がります。一般人が爆竹や花火を道端で打ち上げまくるので、クレイジーなくらいうるさいのですが、風物詩で誰も文句を言いません。でも逆に言えば、新年ってその花火くらい。あとはもう普通に生活が始まります。
パベルをなくしてから二度目の新年を迎えましたが、僕の悲しみは全く変わることはなく。記憶も全く薄れていません。今年も新年を迎えた時に、胸が潰れるかと思いました。どんなにこの痛みに耐えても耐えても、彼は戻っては来ませんし、痛みが和らぐこともありません。
今も時々、彼のためにお茶を入れてみたり、話しかけてみたり。
時々、ふっと彼の気配を感じることもあります。きっとその時は僕と一緒にいるのでしょう。僕が大好きだった友達、パベル。おしゃれで、優しくて、どこかシャイで、でも大胆で。僕はパベルに会いたくてたまりません。
でもまだ、彼の元には行けません。この世でやり遂げなければ行けないことがまだたくさんあります。僕が彼と向こうの世界で無事再開した時に、パベルが誇らしく思ってくれるように日々、今年も頑張っていこうと決めてます。
マネージャーたちの意見を無視してQVCテレビの仕事に去年一層力を入れたのは、たくさんの方にお喜びのメッセージをいただけたり、自分が手がける商品が誰かの役に立ってるという喜びを与えていただけるからです。それらはきっと、パベルが誇らしく思ってくれてるはず。ご意見やご感想、口コミなどいただく度に本当に嬉しくなります。またあのやり遂げた、という達成感も救いになります。
今年の僕の目標は、もっとたくさんの人様と繋がることです。それにはQVCテレビのお仕事は最高ですね。だからさらに商品力をあげて、ショーのクオリティもあげて、魅力的な新商品も準備して、また自分自身の見た目も内面も磨いて、万全な体制で挑みたいと思ってます。一人でも多くのお客様に喜んでいただけたり、何かお役に立てれば幸いです。
民放や雑誌にも、というお声もいただくのですが、今のところ仕事は結構いっぱいいっぱいで全くお約束ができなくてすいません。
お約束できるのは、今年僕が手がける仕事は、どれもこれもより一層僕の心を込めてやる、ということです。
そしてその僕の心には、パベルの心も一緒にこもってます。
パベルという素晴らしい人間が僕の友達にいたということを、皆さんも覚えておいてもらえたらちょっとうれしいです。
もう彼は戻らないけれど。
彼が生きていた証を僕は必死で作ろうとしています。
この悲しみから逃れることはできないけれど。
できることを、やろうと思います。