今週23日、いよいよqvcにて僕の2回目のコスメの生放送があります。いくつかお問い合わせ、ご質問をいただいてるので、今日は僕のショーを前に少し長い話をします。
化粧品とは、基本肌にとっては異物です。
どんな美容成分であろうと、基本そうです。水と化学成分で出来上がっています。
しかも、ほとんどが水、です。だから非常に原価が「安い!」のです。市場の化粧品を見て、原価の計算ができる僕には、は??と思うほど。だって、いくらもしないであろう原価の商品がすごい値段でお店で売られてる。
やりすぎやん。
化粧品が定価からものすんごい値引きされてるのを市場で見たことが皆様もあると思いますが、その値引き後の価格がきっとぶっちゃけ「本来の定価」なのかも。
やりすぎやん。
「わずか数gで数千万円の美容成分を使用してます!」「ものすごいお高い美容成分を使用してます」「最新の美容成分なんですよ、すごく高い」「なんと何十種類もの美容成分でできてます!」「なんと9割が美容成分!」(実際は「水」を含む9割という意味で、したがって実は9割がほとんど水なんです、と言ってるのですが)
って、販売員の方がお店で言うこともあるでしょう。
で、その数g数千万円の成分(実際存在します)が、じゃあ、あなた様が買おうとするそのクリーム(50g入り)にどれだけ、入ってると思いますか?実際、クリームでももともとその8割程度は実は水ですが。
わずか原料美容成分が数g数千万円もするのものを、50グラム入り例えば6千円程で売ってるクリームに、一体メーカーは「どれだけ」入れられますか?わずか1gも、当然入ってませんよね。わずか1gでも入れてしまったら、材料の原価がすでに1千万円近く程ということですから、50gの商品に1gでも使ったなら、販売価格一個数千万円でしょうから。でもそれ六千円円で売ってる??ってことはプールにスポイトで数滴落としたくらいも入ってない???
そうゆうことです。ほとんど水と、化学成分添加物なんです。「美容成分」も実際は化学成分です。化粧品って。突き詰めれば3年以上も腐らないようにした水ですから。美容成分をわずか0.00000————%入れただけでも、「配合」には間違い無いのですから、その高い美容成分配合に嘘はついてないのでしょうが。その美容成分よりはるかに実際入れてるのは肌に張り付き、指が触れると「ツルツル」「しっとり」と消費者に「潤ってると誤解」をさせる成分でしょうか?何よりもお得意の合成界面活性剤でしょうか。それって原価数十円くらい?そんなしないよね。百円コスメかな。え?うっそ定価5500円???五千五百円?????@@
化粧品が原因で、肌のシミを作ってるなんて誰も思わないかもしれません。化粧品が原因で、乾燥してるなんて誰も思わないかもしれません。化粧品が原因で、肌のトラブルが終わらない、なんて誰も思わないかもしれません。
でも僕は、ずいぶん昔化粧品に関わり始めた当時、化粧品開発者たちが僕が必死でどうすれば肌が潤うのか考えていたその僕に言った「女性の肌が本当に潤ったら困る。化粧品が売れなくなるから」の言葉を決して忘れません。オンエアでは絶対に言えませんが「我々の仕事は女性の肌を壊すことですよ」と言い放たれたあの衝撃は絶対忘れられません。ものすごく腹が立ったし、今もその「一流メーカー」の商品を見るたびムカムカします。「嘘つきー!!」と心で叫んでます。
肌トラブルの原因を、化粧品が作ることは十分、可能です。その反対に、肌トラブルの原因を化粧品がなくすのは非常に難しい。だって化粧品は「医薬品」では絶対に無いからです。そして医薬品でも直せない肌トラブルも存在します。でもその原因は僕はどう考えても「化粧品」に戻るのです。スタートはそこだ、と。
化粧品の売り上げが伸びれば伸びるほど、皮膚科に駆け込む患者数も比例して増えてます。
その現実を、正面から取り組まないと、と思います。
だから僕は聞かれたら言うのです。「化粧品が原因かもしれないね」と。
じゃあ、皮膚科の先生方がよくおっしゃるように「全部やめればいいんだよ」と言うように突き放すことはできません。先生のおっしゃることは正しいのですが。でも現代社会において、特に女性はノーメークで生活することはほぼ不可能で、メイクすれば当然、クレンジングが必要となり、クレンジングすれば擬似的でも保湿しないともう持たないのですから。そう言う意味で、化粧品は絶対、必要です。
で「化粧品は一切やめればいい」は極めて正論なのですが、女性で実際やめられる人はいません。擬似的でも保湿は必要ですし、それに、お気に入りの化粧品を使う、と言う楽しみもあるのですから。だからこそ、切り捨てるのではなく、うまく付き合うこと。うまく付き合うには正しい知識と、使える商品が必要になります。ただ、色々な兼ね合いや大人の事情があって、なかなかその「正しい知識」が表に出ることがありません。また使えるものも極めて限られます。そして化粧品の宣伝のうまさといったら。
本当の事が言えぬなら、使えぬならじゃあ、僕が実際の商品に反映させて作ってしまえ、と立ち上げたのが僕のコスメブランド、J.avec toiです。ややこしい肌の僕が使えるコスメです、と言えば普通、ですが、普通じゃ無いんです、実は。ここよく質問されるので、この際答えさせてくださいね。
例えば、の話ですが「私は肌が敏感だから、自分が使えるコスメを作りました」みたいな美容研究家の方がいらっしゃったとしましょう。無添加、を意識して、製造してくれる工場を探します。
ここがポイント。彼女の「無添加」と言う情報はそもそも化粧品会社が流した情報を集めたのでしょう。化粧品成分についてネットで色々調べたり、化粧品会社が流した情報で作られた「資格」をとられたのかもしれません。お金を支払い、「講習」さえ「3日間」受ければもらえる「資格」とやらも色々存在するようですね。僕には信じられない話ですが。また、彼女の自社工場、で作るわけではありませんから、当然、OEMをやってくれるようなところに行きます。工場は自社工場を持たないたくさんのメーカーの化粧品をそのブランドの名前で作ってくれるところです。
「私肌超敏感なんです。私が使える無添加にこだわった製品を作りたい!」と彼女が言ったとしましょう。工場は「よーし、わかりました。無添加の化粧品任せてください」と。「こんな美容成分を入れて、こんなのも入れて」「わかりました、こんな美容成分もオススメですよ」みたいな会話が展開されるのかもしれませんね。
で、サンプルが届きます。パラベン無添加、鉱物油無添加、石油系界面活性剤無添加、香料無添加、タール系色素無添加ですよ!!!と。
わあ、素晴らしい!私の使える肌に優しいブランドができた!と?
僕からすれば、彼女の肌は超強いじゃん、と言う話です。だってそのサンプルが使えるんだもん。僕からすれば「自称」敏感肌の人だな、と思います。僕はそれすら使えないはず。
パラベン無添加だのなになに無添加のカラクリはまたいずれするにせよ、ポイントはですね。
化粧品は箱の裏表記でも販売元(メーカー)と製造元、に分かれますが、製造元、工場というのはとにかく「リスク」を嫌うんです。何かあった時、責任を負わされるので、とにかくリスクを避けます。だから冒険したり本当に攻めた高配合にしたりしないで、ある意味どこにでもある化粧品らしい「可もなく不可もなく」というものを作ってサンプルをあげただけ。依頼した彼女にはそのあたりの知識があるわけもなく、工場に言われるまま信じ込み、せいぜい高配合にして高配合にして、と注文をつけることでしょう。厳しい表現で失礼しますが、素人さんが工場におそらく必ず言うのは「添加物を省いて、高配合にして」とその辺りだけですから。大学で化学を勉強してないので、化粧品の配合が書けるわけもなく。何が高配合かもご存知ないかもしれません。工場がまるめこむのは簡単です。
僕は長く化粧品会社に原料を説明したり紹介してきたり、すでにコスメをいくつか他でプロデュースさせていただいたり、内外美容の専門の人間なので、ましてや自分の名前のコスメを作り込む際、工場側は僕を簡単に「適当にあしらう」ことはできないのです。知識も経験もコネクションもあるので。すぐ僕が見抜くと知ってるから、工場側にはえらい大変になるわけです。
そこがJ.avec toiが「普通」じゃないところです。
ちなみに、僕が市場で実際出てる「無添加」とうたう、値段もお高い化粧品を使うと、僕の肌はこうなる、と言うのを実際やったので、写真でご確認ください。これは僕の化粧品に関わるスタッフに、化粧品開発が始まる際、僕の肌がどれだけややこしいか実際に見せるために僕の腕を使ってやったものです。僕が一般的な化粧品がほとんど使えない、と言っている意味が、すぐにわかります。僕は別に市販のその商品が悪いと言ってる訳では全くございません。あくまで、僕「個人」が一般的なものを使うとこうなったと言う「事実」をお見せしてるだけなので、僕個人の「感想」ですので悪しからず。市販の無添加系基礎化粧品を塗って、30分ほどした状態です。一気に湿疹が広がります。
化粧品とは基本異物です、と言うのを僕の肌ははっきりと示してると思います。ちなみにこれは、一般には話題のお高い素晴らしい美容成分配合、無添加、お肌に優しい、と言われるもので、僕の肌にはこれです。
ほとんど「水」なはずの「可もなく不可もなく」のはずの化粧品が僕の肌ではこう反応します。ただ、正確には、ほとんど「水」だけどあとは化学物質。「可もなく不可もなく」レベルになんとか調整してあるけど本来は使わないのが理想。 と言うのが化粧品なのですが。この湿疹は洗い流して数時間またはせいぜい数日で嘘みたいに綺麗に消えてしまいます。健康な肌の回復力ってすごいんです。その力を落とさないことが実は真のスキンケアだと考えてます。
僕がどれだけ「本気」で化粧品を開発してるのか、しないといけないのか伝わればいいなと思います。そもそも本当にややこしい肌の僕が使えるものじゃないと、話にならないのです。また、そうかと言って肌に優しいだけの化粧品などいらないのです。そして、肌のタイプは本当に様々で、僕を超える敏感肌やアトピーも存在する事実も、ものすごく神経を使わないといけないと思います。僕が使えても、使えない人もいるかもしれない。だから万人にとっていいものというのは目指せないとは承知しています。でも、万人でなくても、誰かに、すごくいい、と思っていただければいいなぁと思います。そこにJ.avec toiの存在価値があると思っています。
開発はものすごい進めてるものの、J.avec toiの基礎化粧品ラインの発売のご要望をたくさんいただいているのにまだまだ出てこない、という申し訳ない状況になってしまっててすいません。
来年は新商品が必ず出ます。僕はとても気に入ってもうすでに使ってるのがあるんですが。もうしばし発売はお待ちくださいね。今本気でやってます。