パリ

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世界中で一番好きな街はどこと言われたらやはりパリです。7年前初めてパリに降りたった瞬間に、ここに住む、と決めたほどでしたから。

パリの美しい街並みも、人も、すごく好きなんです。ヨーロッパですから、人に親切、や日本のようなサービスを期待することは絶対に無理ですが、それでも、好き。

パリに行くけれど、安全ですか?という質問が多いので、今日はその安全について書こうと思います。基本、旅行で行く程度なら、スリに注意くらいで大丈夫なのですが。住むとなると、少しだけ違ってきます。

パリには20区まであって、区ごとに色が違います。色、というのは、顔、というか雰囲気というか、特徴というか。エリアごとに特色があります。19、20区は日本の方は避けたほうがいいです。わざわざあのエリアに住む必要も、行く必要もないと思います。

僕の暮らすマレ地区は、ど真ん中のど真ん中になる感じで、まず安全で美しいエリアですが、19、20区となると全く違います。僕が最初に住んだのは、13区にある多分パリで一番高層とされるアパートでした。あのアパートより高層の建物は今もないんじゃないかな。パリは景観を保つことに非常に熱心なのです。リオンに住む友達のおばさんが所有していたアパートで、彼女自身は非常に裕福で、他の国で住んでいらっしゃいました。だからそのアパートは、すごくいい素敵なアパートだったのです。そこから始めてしまったので、いざ引っ越し、とかアパートを探した際、東京よりもはるかに厳しい条件と部屋、家賃にびっくりしました。借りたアパートの水が出ないとかは、もう当たり前です。修理を頼んでもすぐになんか来てくれません。平気で順番待ち、1週間以上はかかるよ、みたいな。そうゆう場合は「小さな子供がいるから早く来て」としれっと大嘘かまして、優先的にすぐ来てもらいました。老人と子供は優先されるのです。正直それくらいしないと、おそらく10日経っても来ないでしょう。

パリのアパートで、変なストーカー?が部屋の前で僕を待ち構えていたこともありました。夜中に部屋に一人で戻ったら、真っ暗闇の中に、じっと座っていたのです。僕の部屋のドアの前に。ヨーロッパでは電気は自分でつけるので(30秒くらい点灯します)真っ暗の中手探りで階段を上がり、部屋の前でガサゴソ点灯ボタンを探って押したら目の前にその彼がジー、とこちらをみて座ってたのです。心臓飛び出すかと思った。どう見ても多分、インドの方のように見えました。フランス人じゃありません。「なに?!」と聞いても、反応しないでジー、っと僕を見てました。この人は僕がいつも出かける際に、玄関をでて通りを歩いてる時もたまに見かけていました。ずっと僕を見てるので、気にはしてたけど、まさか部屋の前にまで来るとは驚きでした。もちろんここの住民ではありません。

あとは、一月一日、つまり元旦に、アパートに戻ったら、アパートの入り口で中国人のカップルがキスをしてイチャイチャされていました。オートロックを解除して、僕が中に入ると、そのカップルも付いて来ました。女性の方は、そのドアのところで待機。男の方は、僕をめがけてものすごい下手くそなフランス語で「金ダセー」と言いながら拳を振り上げながら突進して来ました。そのアパートは2重のセキュリティになっていたので、廊下最後の二つ目のドアをオートロック解除しないとはいれません。僕はそのオートロックの前にいたのですが、その中国の方はなにやら奇声をあげながら、僕に向かって来たのです。

僕は実際は、喧嘩がとても得意です。得意というか心得があります。相手が3人ぐらいだったら、全然一人で大丈夫。だから、そのアジア人一人が拳をあげて向かって来る姿が、ギャグかよ、くらいに思えました。

キャーキャー言いながら僕に襲いかかるようにして向かって来ましたが、僕は一切動じず、呆れた顔でその方をジー、とみて、ため息ついてゆっくりオートロックをピッピ、と押して解除。完全無視して、ゆっくり中に入りました。その中国の方は、僕の予想外の反応に困惑したのか、????という表情をしたまま固まってました。

メトロのプラットフォームで、ひったくりにボストンバッグをひったくられそうになり、引っ張り合いになった際は、僕より体の大きな黒人の方でした。シャネルのバッグでしたが、僕のゆず茶2キロが入っていたため、相手はすぐにひったくれず、僕と引っ張り合いに発展したのです。周りの人は誰も助けてはくれません。皆逃げるように去って行きました。僕は防犯カメラの位置を必死で確認しながらバッグの引っ張り合い続行。ハイキックする距離感ではもはやなかったため、肘で相手の顔をがっつり殴り(一番、痛いです)相手が転倒しました。顎が浮いた状態で殴ったので、当然軽い脳震盪を起こしていました。ものすごく僕は腹が立ってたので、腹にもう一発とも思ったけど、友達から、僕が襲われてトラブルになったら、たとえ相手が悪くても僕のせいになる(フランスの法律)と散々言われていたので、それ以上はやめてさっさとその場を離れました。襲われた僕が逃げるなんて変!襲われた僕が防犯カメラに映らないように気を使わないといけないなんて変!と思いましたが、フランスの法律ではそんな感じ。家に強盗が包丁を持って入ってきて、もみ合いになって相手を刺したら、捕まるのはあなたなのです。正当防衛なんて通用しません。

でも、本当は何が言いたいか、っていうと、別にパリだから危ない、とかフランスだから危ないとかじゃなくて、変な人はどこにでもいる、ということ。海外だから、じゃなくて、どこでも起こりうるんだ、ということは今の時代、常に認識しておくことは大事だと思うのです。日本だから安全、という訳でもない。また海外に出たら、自己責任、ということはもう、肝に命じないといけないと思います。自分の責任は自分で、自分の身は自分で守るのです。

パリで実際、こうゆうことがあったよ、という僕の話ですが、ちょっとだけ、パリに行く際、気を引き締めるネタにしてもらえたらいいのかな、と思います。

 

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