what I buy in Paris

February 14th, 2016

世界中のいいものを、すべての人へ。
世界中から、いいものだけを日本へ。
料理研究家・ライフスタイルプロデュースを手がけはや数十年がたとうとしています。新しい衣食住 をご提案させていただく仕事の中で、それはもうずいぶんたくさんの物を見てきました。また、ヨーロッパと日本、世界中を常に行き来する生活の中で出会った ものの中には、その値段に関係なく、強く心を揺さぶられたものがたくさん。

僕が出会った素敵なものには、すべてその背景に物語があります。いいものは理由があります。物語があるのです。

このページでは、僕の暮らすフランス、パリを中心にヨーロッパ全土から日本の皆さんに衣食住における、おすすめの選りすぐりの商品をご紹介します。

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Ce que j’achète et mange à Paris

シャネル マトラッセ

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日本と違い、パリで若い女の子がシャネルを持つ事などありえない。パリで見かける、シャネルを持っている子は必ず中国などからの留学生か、ロシア人の女の子。つまり、パリジェンヌ、ではない。物価の高いパリの女の子たちはブランド物を買っている余裕などないのだから。50をすぎたようなマダムが、シャネルを持ちこなす、着こなしているのはたまに見かける程度。ヨーロッパの留学生の女の子たちが時々持っているけれど、正規品ではないようだ。

シャネルでよく知られているのは、ご存知マトラッセ。2.55 クラッシックフラップとかが正式名?か。ただし、このタイプはかのココシャネル本人がデザインした物ではないそうで。2.55 リシューというバックがそうだとかどうだとか。僕の友達のお母さんが、シャネルの製造部門の責任者なんだけれど、そのあたりは日本の女性の方が詳しいかも。いずれにしてもフラップバッグは日本では間違いなく、マトラッセ、で通じるはず。黒に、ゴールドまたはシルバー金具のマトラッセはよく見かけるけれど、このネイビーにゴールド金具は珍しくて気に入った。とはいえ、僕が自分で買ったものではないのだけれど。たしかに便利で、これに財布と携帯、鍵を入れてパッと出かけられるから、気に入ってる。逆に言えば、それぐらいしか入らないけれど、それで十分だ。

マトラッセの革には2種類あって、キャビアスキンと、ラムスキン。キャビアスキンはとにかく丈夫。あきれるほど強い革で、傷がほぼつかない感じ。逆にラムスキンは泣けるほどデリケート、らしく、すぐに傷つくし、耐久性はない。ただし、革の質感や、経年変化を味わえるのがラムスキンで、僕のように傷がつこうが気にしない人間には、ラムスキンがいい。

パリのブランドは沢山あるのだけれど、ディオールとシャネルは唯一、(っていいながら、この時点ですでにひとつじゃないけれど)オートクチュールを自社のアトリエで制作する事ができるメゾン。もうフランスのブランドでも、その2社しか残っていない、ということ。他の名だたるブランドは、オートクチュールとはいえ、外のアトリエだそうで。

日本の女性がシャネルに憧れるのは、やっぱり圧倒的に女、を感じるブランドだからだろうか。

シャネルは女性を解放した、などとファッション解説者たちは云々というけれど。解放したのではなく、いい意味で利用したのが正しいと思う。この話になると長引きそうなので、しないけれど。彼女は女である事が武器になると知っていたのだと思う。

そう、女性がシャネルを持つのは、女の武器、を持つような感覚だろうか。

またシャネルは女性をときめさせることができる数少ないブランドということは否定できない。人をそこまでときめさせる力は、すばらしいという言葉に尽きる。

シャネルのバッグに耐久性はない。ただし、その美しさは永遠を感じるほど。

美しいものには、絶対的な力がある。