10年のお付き合い

November 14th, 2017

 

23517869_10209937970435613_1470192908334457539_n服に関するブログをアップすると反響がある、という状況に料理研究家としてはいかがなもんか、という気持ちになりつつ、それなら、とお答えしようとするサービス精神バッチリの僕。

先日のジャケットに続いて、こちらのジャケットをご紹介。これ、2008年に買ったもので、そう、もう約10年前のもので、長いお付き合い。全く古さを感じさせず、これも毎年着ていると必ず誰にあっても、素敵、と褒められるジャケット。

今時、一枚のジャケットを10年着続ける人も珍しいと思うけれど、僕は昔からそして今後も、そんな珍しい人。結構華やかな世界、でお仕事をいただいているけれど、いつも違う服を着なきゃ、なんて概念は僕にはない。同じ服で何が悪い?

ファストファッションは本当に嫌いで。十分に下請けの生産者に支払うこともあるのかないのかわからないのも不透明だし、何より無駄に大量に作って、大量に廃棄してる姿勢が嫌で。感覚的に、きれいじゃないと思う。

それはそうと、前も言ったけど、人って、高いもの、を大事にする。シンプルに、人は高いものは、大事に扱う。

子供の頃にして僕は大事に扱われるような人間になろう、と決めたので、大事に扱われるようなきちんとしたものを着る、ことをずっと続けている。

別に、値段の高いブランドの服がいいもの、と言っているわけではなくて、でも値段が高い、には実はちゃんとした裏がある、というか理由があるのは事実。ブランドだから値段を高く設定してるんだろう、というのは一概には言えない。

ブランド物も、ファストファッションもクオリティは同じ、ということを言う方が時々いらっしゃるけど、それはきっと、本当にきちんと作られた服を着たことがないから、そう言うだけ。(毒)実際、例えばH&Mのジャケットを10年間着続けるのはかなり難しいはず。洗濯に耐えるような縫製でも生地でもなく、年齢に応じた体の変化に対応するほどのパターンを使っているわけじゃない。何よりトレンド先行のデザインは、次の年には時代遅れ。とてもじゃないけど、大人が着る服ではない。

とは言え、一流メゾンの服を買おう、と言う提案をしてるわけじゃ全然ない。予算の範囲内で、きちんと選んで、大切に着ている人は、たくさんいて、その方々は実際とても素敵なのだから。くたびれた洋服を着てしまうと、途端にくたびれた人に見えてしまう。丁寧に作られた服を着ていると、丁寧なその:気:をまとうことになる。

どうでもいい服、を着てる人は、どうでもいい人、と扱われても文句は言えない。これはヨーロッパに暮らすようになって、身にしみて僕自身、再確認していることで。階級意識が残る文化の中で、見た目で判断されることに文句は言えないのだ。これもしょっちゅう、僕はブログでも書いてることだけど。また言う。

このブログだけ読んでくれた人が、なんだ、ブランド崇拝か、と思われたら悲しいけど、そう切り捨てられても全然構わない。実際は、そうじゃないから。僕はブランドなんぞに、僕よりも前に出る(目立つ)ことなんざ絶対許さない人間だから。

もとい、とにかくこのジャケットは活躍する。仕事してそのままどんな打ち合わせでもどこでもいけるし、大事なクライアントに会う際も失礼はなく、どこにでも連れて行ってもらって恥ずかしくない。またデニムで普段に羽織って出かけても楽。10年もこれだけ着たおしてるから、これも前に紹介したジャケット同様、もう十分、元はとってる。

これだけ着倒しても、まだ新品、に見えるのもすごいと思う。それだけの生地を使ってる、ってこと。

でもその状態を保つには、普段から着たら陰干しし、ブラシをかけ、クローゼットに戻す。スチーマーを時々かけて形を戻し、毛玉ができたら処理する。そして定期的にプロフェッショナルのクリーニングに出す、と言うのを徹底してるのもある。

うわ、めんどくさい、自分には無理、と思われるかも、だけど、どんなに忙しくても、さっとブラシをかけてクローゼットに戻す、ことはどんな人にもできるはず。何十秒しかかからぬ話なのだから。自分の持ち物を丁寧に扱わない人が、他人を丁寧に扱うわけもなく、と僕は思うから、自分も注意してる。それに、自分の持ち物に対しての愛情があるので、ちゃんと扱うのだけど。

2万円のジャケット、5万円のジャケット、10万円、50万円、100万円のジャケット。値段は市場にはいろいろだろうけど、買った値段はどうでもいい。値段じゃなくて、きちんと作られたジャケットを、自分の体を安心して預けられるジャケットを、自分が一番よく見えるジャケットを納得して選ぶこと。

年齢が上がれば上がるほど、きちんとするって、大事なのだ。